『エマおばあちゃん』                                                ウェンディ・ケッセルマン文 バーバラ・クーニー絵 もきかずこ訳

わたしもエマおばあちゃんをめざして

 バーバラ・クーニーの絵が大好きなので、手に取った絵本です。
エマおばあちゃんは、私の理想です。私も70歳を越えたら、自然のなかで、自分の好きなことに夢中になって楽しく暮らしたいです。この「夢中になって」というのがポイントですね。かたわらに、いつもネコ、もいいですね。私にも<かぼちゃのたね>に似たがネコがいます。
 
エマおばちゃんが、すきなのは、かざらないことばかりでした。
とぐちに ふきよせられた ゆきを みたりーーー

のんびりと くつろいで、とおい とおい ふるさとの
ちいさな むらを ゆめみたり。

 エマおばあちゃんと<かぼちゃのたね>が、窓辺に立って、降っている雪を見ている絵が素敵です。二人の表情がいいです。

 エマおばあちゃんが描いた絵はどれも、明るく優しく夢にあふれています。
 バーバラ・クーニーの絵は、細やかで隅から隅までみて、おもしろい発見があります。目や口元や手や背中はもちろん、くつ先、猫のしっぽ、花、雲、お日様にも表情があり、見れば見るほど味わいがあります。

 私もエマおばあちゃんを、少しずつ目指していこうと思っています。明るいピンクの背表紙は、エマおばあちゃんそのもの。いつも本棚からエールを送ってくれます。