2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「ホテルローヤル」 

作家の優しい眼差し 「ホテルローヤル」は直木賞受賞の話題作で、読んでみようと、図書館で借りようとしたら、なんとすごい数の予約待ちでした。では、順番を待つ間、この作家の他の本を読んでみようと思い、何冊か読みました。いずれも、読みやすく引き込ま…

   『凍原』

背筋がゾクゾクしました桜木紫乃さんのミステリーです。 釧路の湿原で男性の他殺死体が見つかりました。被害者はカラーコンタクトをしていました。その下には青い目……。 犯人はだれか。なぜ殺されなければならなかったのか。青い目が物語るのは…。私は、すぐ…

「蛇行する月」

女友達が恋しくなりました 桜木紫乃さんの本は、冬の寝床で読むのにぴったりの本です。 この冬は、風が強く、雲が吹き飛ばされた夜空に、月がそっと浮かんでいました。 夜毎、月は欠けていき、眉月になりました。細くなるにつれて月の光が強く感じたのは、こ…

 潮風のおくりもの 掛川恭子訳

ことばって、意味がわからなくても音でつたわるものがある やさしいまなざしにあふれた本です。島の最後の避暑客が去るとき、埠頭では、アコーディオン、バイオリン、サキソフォン、パグパイプを演奏して見送ります。 ある夏が終わり、潮風のおくりもののよ…