桜木紫乃

「ホテルローヤル」 

作家の優しい眼差し 「ホテルローヤル」は直木賞受賞の話題作で、読んでみようと、図書館で借りようとしたら、なんとすごい数の予約待ちでした。では、順番を待つ間、この作家の他の本を読んでみようと思い、何冊か読みました。いずれも、読みやすく引き込ま…

   『凍原』

背筋がゾクゾクしました桜木紫乃さんのミステリーです。 釧路の湿原で男性の他殺死体が見つかりました。被害者はカラーコンタクトをしていました。その下には青い目……。 犯人はだれか。なぜ殺されなければならなかったのか。青い目が物語るのは…。私は、すぐ…

「蛇行する月」

女友達が恋しくなりました 桜木紫乃さんの本は、冬の寝床で読むのにぴったりの本です。 この冬は、風が強く、雲が吹き飛ばされた夜空に、月がそっと浮かんでいました。 夜毎、月は欠けていき、眉月になりました。細くなるにつれて月の光が強く感じたのは、こ…

『星々たち』

哀しい星々の物語に浸りました 9つの短編が収められていて、1つ1つが独立していますが、全体を通して、塚本千春の13歳から40半ばまでの半生が描かれています。その前後に母咲子、娘やや子が描かれていますので女三代記ともいえます。そしてこの3人と関り…

 『起終点駅 ターミナル』

雪と潮風の匂い、澄んだ余韻 映画を観て、原作を読んでみたいと思い、本を手にしました。桜木紫乃さんの本は初めてでした。まず、長編だと思っていたので短編であったことにおどろきました。1冊にこの他5つの短編おさめられています。 本の表紙の絵は、内容…